うつ病・薬物療法
うつ病の薬
うつ病(気分変調性障害や、抑うつ症状が顕著な適応障害も)は、
脳内の神経伝達物質の不足で起きることが解明されつつある。
このような病気の治療に、セロトニン神経やノルアドレナリン神経
の活動を活性化するように作用させて、抑うつや無気力などの症状が
改善される薬物が使用される。(1)
- (A)三環系、四環系の抗うつ薬
第一世代の抗うつ薬として使用されたが、今でもよく用いられる。
セロトニンやノルアドレナリンの再取り込みを阻害する作用がある。
- (B)選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)
日本では1999年から使用されるようになった。セロトニンの再取り込みを選択的に阻害するが、ノルアドレナリンの再取り込みには作用しない抗うつ薬である。一般的に(A)よりも副作用が少なく、よく用いられる。
- (C)選択的セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)
日本では2000年から使用されるようになった抗うつ薬。セロトニンの再取り込みと、ノルアドレナリンの再取り込みの両者を阻害する抗うつ薬である。これも副作用が少ない。重症のうつ病にも効果があるとされる(3)。
たいていの薬がどれも、効き目が出てくるまでに、3、4週間かかるので、患者は途中で服用をやめずに、継続して服用する必要がある。(2)
副作用が出て、つらい場合には、自分の判断で服用治療を中止するのではなくて、医者の指示で継続するか(副作用がまもなく軽くなるという見込みがある)
、他の薬物に変更してもらう。
(注)
- (1)「こころの科学97」日本評論社、(うつ病治療の最前線)。
- (2)野村総一郎「内科医のためのうつ病心診療」医学書院、59,67頁。
- (3)「こころの科学97」日本評論社、(うつ病治療の最前線)、37,29頁。