報道にみるー苦悩の現場
昨年の自殺は史上最多、6年連続3万人超す-2003年
昨年より、2284人増加。
「経済的な動機 大幅増」
「健康問題」による自殺も増加。
- 2003年の自殺者は全国で3万4427人だった。
- 2000年は、3万1957人。
2001年は、3万1042人だった。
2002年は、3万2143人だった。
6年連続3万人超す。統計をとり始めた78年以降最も多い。
- 警察庁が、昨年1年間の自殺者数を集計、発表した。
- 動機では
- 「経済・生活問題」が昨年に続きまた大幅に増えた。失業率は改善したのに、長引く不況は、少しの景気回復では自殺減につながらない。
- 03年の自殺原因のトップは前年と同じ「健康問題」で1万5416人。全体の44.8%を占め、5年ぶりに増えた。
- 2番目に多かったのは「経済・生活問題」。
- さらに「家庭問題」「勤務問題」の順。
- 年代別では、30歳代4603人(前年比17.0%増)、40代が5419人(同12.6%増)。働き盛りの人の自殺が多い点に、問題の深刻さがあらわれている。
- 男性が2万4963人、女性が9464人。
- 厚生労働省の研究班は「自殺者のうち75%が何らかの精神疾患を抱え、その大半はうつ病だとしている。」
- 厚生労働省は2002年12月に、「自殺予防に向けての提言」をまとめ、いくつかの対策をとっているが、なかなか歯止めがかからない。
- 朝日新聞、7/23/2004
警察庁生活安全局地域課の「平成15年中における自殺の概要資料」
(大田)
- 毎年、7月下旬に、この自殺統計が発表されます。97年までは、2万から2万5千人の間であった自殺者の数が、98年から3万人を超えています。6年連続、3万人を超える人が自殺しています。
- 自殺した人の親や、配偶者、子供、兄弟などの悲しみや苦しみが長く続きます。
- 人は、死にたくないのが自然なはずですが、自分から死んでいく人がいます。種々の問題から、通常とは異なる精神疾患になっている(「うつ病」が多い)わけです。健康とか経済の苦があれば、自殺して当然ではないのです。健康、経済苦があっても、自殺する人ばかりではありません。「うつ病」になると、自殺しかないと自殺を選択してしまいます。固定観念、認知のゆがみの形成です。
- 「うつ病」にならなければ、自殺しないで、別な選択を考える判断力も失われません。だから、「うつ病」を理解して、うつ病を予防することが大切です。
- これまでの対策では、十分に効果がないわけです。電話相談、インタネットなどの相談も一定の効果があります。しかし、言葉だけでの相談では、固定観念、認知のゆがみの転換が十分に実現しないと思われます。せっかく自殺念慮を持った人の存在を知っても、言葉だけでは、うつ病を治癒させ、自殺を止められないことがある。新しい対策が必要です。また、悩んでいても、自分がうつ病であることを知らない人がいる。さらに、「うつ病らしい」と気づいても、治療すれば治るということを認めない(これも誤った観念)人がいる。さらに、一度、治療を受けたのに、治らず(療法が十分でないため)、自殺される。薬物療法だけでは治らない場合があるのに、心理療法を受けられない人も多い。臨床心理士の心理療法でも治らない人がいる。新しい療法も必要であるが、その開発、指導者の育成には、長期間かかる。このような問題があるので、新しい対策が必要です。これまでの方法の延長では、自殺が減少しません。自殺者が3万を超えてから、すでに6年たちました。
- 働きさかりの男性の経済・生活問題(負債、生活苦など)による自殺が多い。大企業向けのメンタルケアの取り組みからはずれる人々が自殺していく。
自殺者数では、東京、大阪が多い。人口数が多い地域が自殺も多い。やはり、都市部の自殺防止対策が必要である。しかし、そうとばかりもいえない。秋田県は、自殺率が高いそうだが、心理療法を行う人が、都市部に集中しているのも、一つの原因があるだろう。医者の都市部集中が問題になっているが、うつ病などを治癒する精神科医、カウンセラーの偏在も同様であろう。
- 宗教信仰をぬきにして、心の病気の治癒をめざす仏教カウンセリングも注目してほしい。現代科学(生理学、精神医学)と矛盾しない療法であり、坐禅に似た自己洞察法の訓練をすれば、「うつ病」、自殺を予防できる心を養成できる。すべての家庭、職場で実践してもらいたい。また、長い目でみて、若い頃から自殺防止の心得を学ぶために、学校教育のどこかで、この訓練を目的にした講座が行われるようになることを希望する。
この療法も、もちろん、十分ではないだろうが、うつ病には、大きな効果がある。自殺念慮を持つ人に、この療法を知ってもらいたいが、その広報手段は、このホームぺージのみである。もし、悩む人がいたら、この手法を実施するように助言していただきたい。